【〇〇への売上が6割!?】アマダ(6113)の銘柄分析【高配当】

資産運用

こんにちは、ろこもこです!

高配当株投資をするにあたってこんな悩みをもつことないですか?

・この銘柄って高配当投資としてどうなの?ほかの人の意見も聞きたい
・銘柄分析ってどの項目をチェックすればいいの?
・そもそも銘柄分析って難しそう、面倒くさそう、時間がかかりそう…
・過去の配当利回りを参考に購入タイミングを検討したい

わたしも高配当株投資をはじめた時は同じ悩みをもっていました

このような悩みを放っておいたまま投資するのはとても危険!

なぜなら、適正価格がわからないので高値で買った直後に株価が下がり続けてしまう、
業績が良いのに暴落に巻き込まれて不安になり安値で売ってしまう可能性があるからです

大事なお金を投資するのだからそんな風にはなりたくないですよね?
(配当を出さなくなるなど、想定していたシナリオが崩れたときは損切しなければいけません)

そこで今回はアマダ【6113】について調べましたので、
悩み解決の参考にしていただければと思います

この記事を読むことで

・アマダの分析結果にふかみが増し、投資判断に自信がつく
・チェックすべき項目がわかり、自分でも優良銘柄をさがせるようになる
・銘柄分析の時間を30分以上へらし、空いた時間をすきなことに使える
・利回りの推移がわかり、株価が高いとき(利回りが低いとき)の投資をさけられる
※本文の表、グラフはクリックすることで拡大できます
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アマダの銘柄分析結果

結論からだしてしまうと、下記表の項目を分析した結果、
「収益は景気の影響を受けやすいうえに、業績によって減配もある点に注意。利回り4%なかばでの購入を検討したいと判断しました

アマダの投資判断

その理由を会社概要と銘柄分析の詳細をもとに説明します

アマダってどんな会社?

アマダのおもなビジネスは下記2つの事業

金属加工機械事業

・おもに鈑金向け商品と微細溶接向け商品を取りあつかう
・鈑金向け商品は、板に穴を開けたり、レーザーでカットしたり、曲げる加工に使用される
・売上高の約82%を占める、メイン事業(2023/3月期)

金属工作機械事業

・おもに切削商品、研削盤、プレス商品を取り扱う
・のこぎりのようなもので金属を切ったり、砥石で加工物の表面を精密に仕上げたり、鉄鋼を切断したり、穴をあけたりする
・売上高の約18%を占める(2022/3月期)

日本国内での売上は41%
海外への売上は59%(北米23%、欧州20%、アジア他16%)と海外への売上比率が高いことが特徴

決算月、配当権利確定月、配当支払い月はいつ?

それぞれ以下のように決められています

決算月:3月

配当権利確定月:中間配当と期末配当の年2回あり、中間配当は9月、期末配当は3月

配当支払い月:中間配当は12月、期末配当は6月

アマダ 銘柄分析の詳細

わたしが銘柄分析のときに注目する項目は、「収益性」「財務の安全性・将来性」「配当性」の3つ

これらを総合的にみて投資対象として適切かを判断しています

それぞれの項目は、さらに2~3個の要素に分けられるので、ひとつずつ確認していきましょう

売上高(収益性)

「売上高」は企業が利益を計算するための源泉となる数値であり、増加傾向にあるかを確認します

2008年からの推移は下記グラフのとおり

アマダの売上高グラフ

浮き沈みはおおきいけど、長期的には成長している

リーマンショックがあった2009~2010年、コロナショックがあった2020年~2021年
このタイミングでおおきく売上をさげているので、
景気に敏感な銘柄であることがよくわかります

営業利益率(収益性)

目安として、継続的に10%を超えているかを確認します

2008年からの推移は下記グラフのとおり

<営業利益率とは?>
営業利益率(%)=営業利益(円) ÷ 売上高(円) で算出でき、本業で稼ぐ力を表します

アマダの営業利益率グラフ

2016年以降は下限目安10%以上をクリア(同業種の平均は9%前後)

ピークは2008年の「15.81%」
当時と状況はちがうので難しいかもしれませんが、
この水準までのばすことができれば、かなり安定した収益を見込めるとおもいます

EPS(収益性)

増加傾向にあるかを確認します

2010年からの推移は下記グラフのとおり

<EPSとは?>
EPS(円)=当期純利益(円) ÷ 発行済株式総数(株) で算出
一株当たりいくらの利益を出しているかを表し、配当金の原資になる重要な指標です
あの有名な投資家ウォーレンバフェットも重要視する指標のひとつ

アマダのEPSグラフ

2019年までは堅調、それ以降は足踏み状態だったが2023年に過去最高を更新

コロナウイルス感染拡大の影響をうけてユーザーの設備投資が停滞したため
2020年、2021年は下落していますが、2022,23年で回復しました

自己資本比率(財務の安全性・将来性)

目安として、50%以上の水準を維持できているかを確認します

2008年からの推移は下記グラフのとおり

<自己資本比率とは?>
自己資本比率(%)=自己資本 (円) ÷ 総資本(他人資本+自己資本) (円) ×100 で算出

自己資本比率が高いということは「返済しなければいけない借金が少ない」と解釈でき、安定した経営を行っていると判断できます
アマダの自己資本比率グラフ

 

2008年以降、70%以上で推移しています

負債の内訳に借入金はあるものの、
資本が約5,000億円に対して借入金は約47億円(2023/3時点)
実質、無借金経営なので財務状況は安全とかんがえてもよいでしょう

営業CF(財務の安全性・将来性)

営業CF(キャッシュフロー)は常にプラスを維持できているかを確認します

2008年からの推移は下記グラフのとおり

<営業CF(キャッシュフロー)とは?>
商品や材料を仕入れて製品やサービスを販売することで得た現金収支をあらわしたもの
つまり、本業でどれだけ現金の移動があったかをあらわします

プラスの場合は借入金の返済にあてたり、事業への投資、株主への利益還元をする余裕があり、将来性があると判断できます
マイナスが一時的なものであれば問題はありませんが、数年続くと事業を継続できなくなる危険性があります

アマダの営業CFグラフ

景気に敏感な銘柄ですが2008年以降、営業CFでマイナスなし

財務とともに資金繰りについても心配ない状況ですね

フリーCF(財務の安全性・将来性)

フリーCF(キャッシュフロー)はプラスを維持できているかを確認します
(厳密にはその内訳が重要ですが、マイナス続きになっていないことは重要です)

2008年からの推移は下記グラフのとおり

<フリーCF(キャッシュフロー)とは?>
フリーCF(円)=営業CF(円) + 投資CF(円) で算出

投資CFは設備などに投資した場合にマイナスになります

マイナス分を営業CFから差し引いても手元資金がプラスであることは財務が安定、事業の将来性があると判断できます

ただし借入金の返済などのために設備を売却した場合は、投資CFがプラスになります

それによりフリーCFがプラスになっている場合は事業を縮小していると考えられるので、しっかりと内訳を確認することが大切です

アマダのFCFグラフ

ここ数年でみると、営業CFの額をふまえて2019,20年は少ないのが目立ちます

投資CFの内訳からすると、
2019,20年は子会社の株式取得や固定資産購入額が多かったのが要因です

一株当たり配当金成長性(配当性)

一株当たりの配当金が増配(もしくは現状維持)の傾向であるかを確認します

2010年からの推移は下記グラフのとおり

<一株当たりの配当金とは?>
その名のとおり、一株保有してるといくら配当金が支払われるかをあらわしたもの
のちに紹介する配当性向や配当利回りの計算にも使われます

アマダの一株配当グラフ

2021年に約38%もの減配
理由は「新型コロナウイルス感染症の拡大により世界経済が急減速し、
厳しい市場環境が続くことが予想される中、財務安定性を考慮」したため

2010年以降、一度も減配はありませんでしたが、
状況によっては大幅な減配をする銘柄であることを認識しておく必要がありますね

配当性向(配当性)

配当性向が40%以上~60%以下であるかを確認します
(特に、60%越えが頻出していないかが重要です)

2011年からの推移は下記グラフのとおり

<配当性向とは?>
配当性向(%)=1株当たりの配当額(円) ÷ EPS(一株当たりの当期純利益) (円) × 100で算出

配当性向が高いことは利益を株主へ還元することに積極的であると判断できます
ただし、高すぎると事業の運営に悪影響がでてくるので注意
逆に低すぎると、事業で稼げていないから配当をだす余裕がない、なにかあった時のための貯金を増やしている、株主に利益を還元する意欲が低いなどが考えられます

アマダの配当性向グラフ

2014年以降は約50%~70%強で推移
ほかの高配当銘柄とくらべると少し高めの印象です

2010年代前半は配当性向が100%を超えてもおかまいなし、
2020年前後は配当性向を意識して増配、減配をしているようにもみえますね

安定して経営をつづけるには、時として減配も必要です
個人的には悪くない推移だとおもいます

配当利回り(配当性)

過去の配当利回りの最小、平均、最大からどれくらいの利回りが適正なのかを確認します
(特に最大と平均の水準がポイントです)

2010年からの推移は下記グラフのとおり

<配当利回りとは?>
配当利回り(%)=1株当たりの配当額(円) ÷ 株価(円) ×100 で算出
株価が安くなるもしくは、1株当たりの配当額が増えるほど利回りは高くなります

アマダの配当利回りグラフ

平均2.95%、最大5.63%

2016年ごろを境に、利回り3%越えが当たり前な銘柄になりました
一年をとおしてみていると4%を超えることもおおいので、
4.5%程度を目安に購入を検討したい

株価推移(2023年7月 時点)

2004年からの株価の推移は下記のとおり

アマダの株価チャート

※TradingView提供のチャートです

この記事をはじめて投稿した2023年3月の株価は1238円
記事を更新した2023/7/27の株価は1402.5円

レンジのなかでも高値に近づいてきました
ここからさらに上に抜けられるか、要注目ですね

最新の株価は下記リンクからどうぞ
6113 アマダ 株価 Googleファイナンス

アマダ特有の投資リスク

・2023年7月時点で、売上の約59%が海外(北米23%、欧州20%、アジア他16%)のため、その国でのテロや経済、政治の動向が業績に影響する可能性がある

・海外事業においては為替の変動にそなえた対応をしているが、
想定以上の急激な為替変動があった場合は、
為替の差によって発生する損益が業績に影響をあたえる可能性がある

海外への展開が悪いわけではありません
むしろ、事業の拡大には必須
ただ、海外の情勢に影響をうけやすいことを頭にいれたうえで
投資を検討していくことが大切です

アマダの将来性

下記3点から、アマダに将来性はあると判断しています

・とりあつかう商品は、輸送機器、家電、情報通信機器、一般機械、建築資材など
幅広い分野の製造工程で使用される

・すでに海外展開できているので、事業を拡大しやすい

・毎年コンスタントに設備投資できている
(2018年~2023年までの売上高に対する設備投資率は5%以上)

まとめ

アマダ【6113】の銘柄分析、あらためて冒頭の表を見直すと以下のとおり

アマダの投資判断

業績がわるいと減配する可能性は大いにあるので、購入タイミングについては注意が必要
4%なかば程度の利回りであればそれほど珍しくもなく、
高値づかみも防げる可能性が上がります

ひとつの目安にしてみてはいかがでしょうか

一日でマスターできる!決算書の読み方をまなべる本2選

この記事を読んで、じぶんでも銘柄分析をできるようになりたい!でも、何から勉強したらいいか分からない…というかたにオススメの本を2冊紹介します

どちらもよく似た構成なので特徴を一つにまとめると

・図やイラストが豊富で読み進めやすく、途中で飽きにくい
・決算書の要点にしぼって解説しているから、短時間でしっかりまなべる
・誰もが知っている企業を例に解説しているから、イメージがつきやすい
わたしのように、2冊とも買っていろんな意見を取り入れるのも一つですが、
一冊だけ選ぶのであれば、企業を例にした解説がより詳細な
「100分でわかる!決算書「分析」超入門」が個人的にはオススメです

最後まで読んでいただき、ありがとうございます
この記事があなたの投資に役立てばうれしいです

それではまた!