こんにちは、ろこもこです!
高配当株投資をするにあたってこんな悩みをもつことないですか?
・銘柄分析ってどの項目をチェックすればいいの?
・そもそも銘柄分析って難しそう、面倒くさそう、時間がかかりそう…
・過去の配当利回りを参考に購入タイミングを検討したい
わたしも高配当株投資をはじめた時は同じ悩みをもっていました
このような悩みを放っておいたまま投資するのはとても危険!
なぜなら、適正価格がわからないので高値で買った直後に株価が下がり続けてしまう、
業績が良いのに暴落に巻き込まれて不安になり安値で売ってしまう可能性があるからです
大事なお金を投資するのだからそんな風にはなりたくないですよね?
(配当を出さなくなるなど、想定していたシナリオが崩れたときは損切しなければいけません)
そこで今回は日本ケアサプライ【2393】について調べましたので、
悩み解決の参考にしていただければと思います
この記事を読むことで
・チェックすべき項目がわかり、自分でも優良銘柄をさがせるようになる
・銘柄分析の時間を30分以上へらし、空いた時間をすきなことに使える
・利回りの推移がわかり、株価が高いとき(利回りが低いとき)の投資をさけられる
日本ケアサプライの銘柄分析結果
結論からだしてしまうと、下記表の項目を分析した結果、
「収益性、財務良好 増配傾向は弱いが安定した配当には魅力がある」と判断しました
その理由を会社概要と銘柄分析の詳細をもとに説明します
日本ケアサプライってどんな会社?
日本ケアサプライの主なビジネスは下記の2つです
福祉用具レンタル卸事業
・電動ベッドや車いす、歩行器、入浴補助用具などの福祉用具を全国の福祉用具レンタル事業者に販売、レンタル卸をする事業
・福祉用具はレンタル事業者から在宅の高齢者にレンタル、販売される
使用後のレンタル品は事業者を通じて、日本ケアサプライに返却される
・日本ケアサプライにおけるメイン事業
高齢者生活支援サービス事業
・高齢者の生活に必要な商品をECサイトを通じて支援する「生活支援物販」
・病院や介護施設向けの食事サービスの提供、おむつ漏れを改善する「おむピタ」の配送サービスなどを手掛ける
決算月、配当権利確定月、配当支払い月はいつ?
それぞれ以下のように決められています
決算月:3月
配当権利確定月:基本的に期末配当のみ、権利確定月は3月
配当支払い月:期末配当は6月
日本ケアサプライ 銘柄分析の詳細
わたしが銘柄分析のときに注目する項目は、「収益性」「財務の安全性・将来性」「配当性」の3つ
これらを総合的にみて投資対象として適切かを判断しています
それぞれの項目は、さらに2~3個の要素に分けられるので、ひとつずつ確認していきましょう
売上高(収益性)
「売上高」は企業が利益を計算するための源泉となる数値であり、増加傾向にあるかを確認します
2008年からの推移は下記グラフのとおり
2013年以降、綺麗な右肩上がりで伸びています
リーマンショックやコロナショックなどでも影響がほとんどないのが特徴です
営業利益率(収益性)
目安として、継続的に10%を超えているかを確認します
2010年からの推移は下記グラフのとおり
2010年以降、浮き沈みはあるが10%に近い水準で推移
レンタル資産が増加することで、保守や原価償却費用が定期的に発生します
2015年や2023年は売上高の伸び以上に保守費用や人件費の出費が多かったため、
営業利益率が下落
今後も定期的に営業利益率が低くなる年はあるものの、
10%に近い水準で推移するでしょう
EPS(収益性)
増加傾向にあるかを確認します
2010年からの推移は下記グラフのとおり
2015年まではほぼ横ばいでしたが、ここ数年で3倍以上に急成長
日本は高齢化がますます進むことが予想されているので、まだまだ成長性はあると考えています
自己資本比率(財務の安全性・将来性)
目安として、50%以上の水準を維持できているかを確認します
2008年からの推移は下記グラフのとおり
下限目安である50%をラクラク超え、70%付近で推移
2023年7月時点、ほとんど借入金はありませんので倒産リスクはかなり低いと考えて良いでしょう
営業CF(財務の安全性・将来性)
営業CF(キャッシュフロー)は常にプラスを維持できているかを確認します
2008年からの推移は下記グラフのとおり
ところどころマイナスの年があるのが気になりますが、おおむねプラスで推移していますね
毎年、その年の純利益を大きく上回る額のレンタル資産を取得しているため、
時には営業CFがマイナスになる年もあるようです
ただ、自己資本比率をみてもわかるように借入はほとんどありませんので、
現時点では投資分を回収できずに倒産といったケースになる可能性は低そう
フリーCF(財務の安全性・将来性)
フリーCF(キャッシュフロー)はプラスを維持できているかを確認します
(厳密にはその内訳が重要ですが、マイナス続きになっていないことは重要です)
2008年からの推移は下記グラフのとおり
2014年頃から営業CFはプラス(またはマイナス)なのにフリーCFはマイナス(またはプラス)になる年が多い
その理由は、数億~数十億といった額の短期貸付金が出たり入ったりしているから
貸付先は三菱商事フィナンシャルサービス(三菱商事の子会社)なのでリスクは低そうです
一株当たり配当金成長性(配当性)
一株当たりの配当金が増配(もしくは現状維持)の傾向であるかを確認します
2010年からの推移は下記グラフのとおり
ここ数年は業績が安定しているためか、減配はなく安定しています
2025年までは利益の水準にかかわらず
1株70円の配当維持を目標としています(2023/3決算資料)
配当性向(配当性)
配当性向が40%以上~60%以下であるかを確認します
(特に、60%越えが頻出していないかが重要です)
2008年からの推移は下記グラフのとおり
2023年は40%~60%のレンジを超えて71.8%に
2025年までは一株70円の配当維持のため、今くらいの水準になりそう
2026年以降の方針がどうなるか注目ですね
配当利回り(配当性)
過去の配当利回りの最小、平均、最大からどれくらいの利回りが適正なのかを確認します
(特に最大と平均の水準がポイントです)
2010年からの推移は下記グラフのとおり
2022、23年の増配の影響もあり、この2年間は4%をこえる水準が普通に
2025年までは70円の配当を維持する予定ですが、それ以降はどうなるかわかりません
収益が絶好調という状況でもないので、購入タイミングには気を付けたいですね
株価推移(2023年7月 時点)
2007年からの株価の推移は下記のとおり
この記事をはじめて投稿した2022年8月の株価は1,478円
記事を更新した2023/7/15の株価は1,667円
3年くらい停滞期間をはさみながらも上昇している印象
長期的に値上がりと配当をねらうのであれば悪くない銘柄だと思います
日本ケアサプライ特有の投資リスク
・介護保険制度の影響をつよくうけること
介護保険が適用される「要介護者」の範囲や福祉用具の範囲、利用者の負担率変更により、
需要動向が悪化した場合に業績への影響がかんがえられます
製品の欠陥が生じた場合は損害賠償や製品の回収費用発生、信用をうしなう可能性があります
日本ケアサプライの将来性
日本は少子高齢化がすすみ、医療の発展により平均寿命がのびつつある
環境のトレンドにのった事業である点では、将来性がある銘柄だとおもいます
また福祉用具レンタル事業は、レンタル商品の一括購入、保守サービス体制の構築に
経営体力やノウハウがもとめられるので他の企業が参入しにくい点も強み
まとめ
日本ケアサプライ【2393】の銘柄分析、あらためて冒頭の表を見直すと以下のとおり
安定した収益、財務、レンタル資産への積極的な投資が特徴の日本ケアサプライ
2025年までは安定配当の方針なので、それ以降の動向に注目ですね
一日でマスターできる!決算書の読み方をまなべる本2選
この記事を読んで、じぶんでも銘柄分析をできるようになりたい!でも、何から勉強したらいいか分からない…というかたにオススメの本を2冊紹介します
どちらもよく似た構成なので特徴を一つにまとめると
・決算書の要点にしぼって解説しているから、短時間でしっかりまなべる
・誰もが知っている企業を例に解説しているから、イメージがつきやすい
一冊だけ選ぶのであれば、企業を例にした解説がより詳細な
「100分でわかる!決算書「分析」超入門」が個人的にはオススメです
最後まで読んでいただき、ありがとうございます
この記事があなたの投資に役立てばうれしいです